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応用情報システム研究室では,以下のような研究テーマに取り組んでいます.ただし,これらの研究テーマに限りません.実際に取り組んでいる研究内容については,OrcID を参照して下さい.
応用情報システム研究室では,自分がやりたい研究を行うことが奨励されます.学生からの積極的な研究テーマの提案を歓迎します.ただし,単にやりたいだけ,単に思いついただけ,では不十分です.やりたいこと・思いついたことを,科学の枠組みで適切に処理するには,綿密な研究計画の作成が必要です.良い研究計画ができるように支援します.
インターネット上で公開されている情報は玉石混交で,それらの情報を利用する時には,利用者が情報の取捨選択を行う必要があります.
例えば,Python で日本語を含むファイルを開く方法を検索すると,Python2 系の codecs モジュールを利用する方法と,Python3 系の open 関数で encoding パラメータを指定する方法が混ざって出力されます.利用者は,自分の環境を考慮しながら,この検索結果を取捨選択して利用することを迫られます.しかし,初心者は,情報を取捨選択するためのキーとなる情報がそもそも分かりません.この例(Python で日本語を含むファイルを開く)では,利用者が使っている Python 処理系がバージョン2であるのか,それとも,バージョン3であるのか,がキーとなる情報です.が,Python 処理系のバージョンがキーとなる情報であることを知らない初心者にとっては,この検索結果を取捨選択することは大変難しいことです.
本研究テーマでは,そのような利用者の情報利用を支援するため,情報の賞味期限を自動的に判定する方法について研究しています.
受講者の理解力の大きな個人差に対応するには,個々の学生の理解力に応じたきめ細かな対応が必要性です.講義スライドと講義音声を組み合わせたe-Learning教材は,そのための有効な手段として期待されていますが,講義音声は,重要な部分だけを選択的に視聴することが困難です.
本研究テーマでは,この問題を解決するため,講義スライドと講義音声を併用した講義コンテンツの自動要約と構造化に取り組んでいます.特に,講義者自身の考え方を反映した要約を行うことを目標としています.
上述のような高度な意味解析を含む自然言語処理を行うには,計算機によって自然言語を理解する方法を知る必要があります.これは,大変重要な要請ですが,理解とは何かを直接的に定義することが困難であるため,間接的なタスク設定を用いて取り組まざるを得ません.当研究室では,特に文章読解と含意関係認識について研究することを通じて,自然言語理解のモデルについて考えています.
重要な情報システムは安定かつ頑健に動作することが重要です.しかし,大規模かつ複雑な情報システムを,安定かつ頑健に動作するように,限られた人的コスト・時間的コストの範囲内で設計することは大変に困難です.この問題を解決するため,情報システムの動作状況監視を高度化し,情報システムを高信頼化する方法を検討しています.
なお,本研究テーマについては,他の研究テーマとは異なり,各年度の状況によって学生を受け入れられない場合があります.本研究テーマを希望する場合は,配属前に教員との調整をお願いします.